麻疹発生について

甲府市内で海外から帰国した麻しんの発生がありました。 多くのサイトで情報提供されており、行政のHPや新聞社のニュースレターにも公開されておりますので ご存じのことと思います。 麻しんの予防にはワクチンが有効です。日本は1歳台と年長児の2回の接種が受けられます。 ぜひ適応年齢で接種をされていない場合はご相談ください。 また、移動手段として3月5日午前8時台に成田国際空港。 3月5日午前8時50分発成田発甲府行きの高速バス 行動範囲は甲府市内の3か所の医院と1か所の調剤薬局に3月6日と8日の両日に出かけている以外は自宅待機になっているそうです。 麻しんに接触した場合は、潜伏期間14日(最長21日)の健康観察が必要です。 発熱、発疹等の症状が出現した場合は事前に「麻しんかもしれない}と連絡をしてから医療機関の指示を受けてください。 私の医院では、インターネット予約を取る前に受付に連絡をください。☎055-243-0510です。 さて、ちょうどよい機会ですから、インターネット予約を導入したわけをお話することにします。 平成7年7月に開業しました。 その当時、まさか開業医の道を歩むとは夢にも思っていませんでした。 開業当初から当時では珍しい電話予約システムと導入しましたが、その理由は医院がプレハブ住宅で 待合室が狭くて環境が必ずしもよいとは言えなかったことと診療時間が夜間だったので診察の目安を事前に知っておきたかった事 のあくまでも私の都合からでした。 平成11年には現在の医院が完成して、プレハブの仮の施設は数時間で撤去されていきました。小さな、しかし、拠点になった意味のある建物でした。 転機があったのは2000年 平成12年の春でした。乳児検診の時間に4家族が待合室にいたときに 外国人家族が玄関先に立っていて、何やら看護師に訴えていました。 幸いにも当時医院の近くにポルトガル語が堪能な外国人がいて仲良しでしたから、電話をしている間に お子さんが2人勝手に待合室に入り本を読んでいたのです。 その子供たちの妹が麻しんだったのです。 あとでわかったのですが、イタリア旅行をした、これから大阪在住予定の南米の方で、山梨のお菓子の会社に勤務している親戚を訪ねて来県し これから車で大阪へ向かう途中だったとのことでした。 当時は今のように感染症発生のシステムが確立されていなかったので その後その家族がどうなったのか、自分のところの対応がひと段落した時には連絡に応じませんでした。 待合室の4家族は、当然ワクチン接種対象年齢ではありませんでした。 その後の対応のてんやわんやは今でも忘れられません。 4人のお子様は麻しんに罹りました。幸いにも重症化せずに済みました。 彼らは今年大学受験をしました。一人は念願の医学部に合格、一人は看護大学に、一人は理工学部に、一人は工芸の道を それぞれ進むことになりました。今でもお付き合いできていることに感謝するとともに、生きていてくれてありがとう と改めてお礼を言いたいです。 あの時脳炎や重症肺炎になっていたら、この世にいない命だったかもしれないと思うだけでぞっとします。 麻しんはわずかの接触で感染することを痛感してから、 二度とこのようなことは起こさないようにしようと勉強を始めました。 その当時の私には、感染予防に関しての知識が乏しく、知らないことばかり 掃除の仕方、予防衣の付け方、マスクの付け方など、ここへお越しになるご家族に院内感染だけは起こさせないようにどうしたらよいか 試行錯誤が続きました。 現在も進行中で改善を繰り返していますがまだまだです。 しかし、予約診療の体系化は完成に近くなっているように思います。 季節によってもその時の感染症流行状況によっても、流動的に対応できるシステムに改良をしています。 コンセプトは「待合室にだれも待っていない状態」 「一見、患者さんがいなくて大丈夫か?」と心配される医院 「駐車場には車が5台以下」 「入室から退出まで20分以内」 「出来るだけどんな時間にも応じる対応」 これを実施するには、相当の覚悟が必要になりました。 食事の時間は返上になります。 掃除の時間は診療と同じくらい重要になります。 いざの時のことを考慮して、普段から「使わないもの」を用意しておくことにもなります。 けれども、「あの時のこと」が私の心の中心に木の根っこのようになっています。 もうだれにも院内感染をさせない。 だから、今日も我が医院は、絶えず出入りはあっても、空気は滞らない、そんな 素敵な空間が出来上がっているんだと自負しているところです。 今後のためにも何かお気づきの点はぜひご連絡ください。 それから2005年 平成17年の麻しんの大流行があった際は、麻しん状況を知りうる限りの場所へ毎日情報提供していました。 「あの時」の恩返し「あの時」できなかった出来るだけリアルタイムの情報提供をしたい、そんな気持ちでした。 感染症はいくつもの場所がリアルタイムで情報を共有することで、多くの叡智と指導力が集結して発揮されると確信しています。 感染症だけではない、子育ても、高齢者の問題も、もっともっと人が繋がって、もっともっと人を想い、もっともっとみんなで一つのことを共有できたら たとえ、どんなことがやってきても、笑って乗り越えられると私は思うのです。 そんなシステム作りに少しでも自分が役に立てることができたら、こんな幸せはないと思います。 これからも、どうぞよろしくお願いします。 3月10日

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